冷え症を治す秘訣

 

 冷え性は、「低体温」「貧血」「循環不良」の3つに大別できます。

 

 低体温は、「甲状腺の機能低下」が原因です。

 甲状腺ホルモンは、カロリーを体熱に変えるホルモンです。甲状腺の機能が低下して、甲状腺ホルモンが減ると、カロリーを体熱に変える力が低下して、体温が低くなります。

 甲状腺の機能が低下する大きな原因となるのが、「大豆」です。

 甲状腺ホルモンを作るには、ヨードが必要です。大豆に含まれるゴイトリンは、ヨードが甲状腺に入るのを阻害して、甲状腺ホルモンの生成を妨げます。その結果、甲状腺ホルモンを十分に分泌できなくなり、基礎代謝が低下して体温が低くなるのです。

 

 冷え性の原因の一つに、「貧血」があります

 貧血は、酸素を全身の細胞に運ぶ赤血球(ヘモグロビン)が少ない病状です。

 貧血によって細胞が「酸欠」になるため、十分なエネルギーを生成できなくなります。

 細胞のエネルギー不足によって、疲労やだるさ、冷え、抜け毛が多い、爪が脆くなるなどといった症状が出ます。

 貧血になる原因はいくつかありますが、もっとも多いのは「鉄の不足」です。

 鉄分の補給には、赤身の肉や魚が有効です。赤身の肉や魚には「ミオグロビン」が豊富に含まれ、吸収の良いヘム鉄を補えます。

 

 体温が正常で貧血でもない場合は、「循環が悪い」ことが原因です

循環が悪くなるのは、運動不足や寒冷、自律神経の失調などが原因です。

 自律神経は、仕事で緊張しているときに働く交感神経と、食事や睡眠などリラックスしているときに働く副交感神経とで、体内の生理的バランスを保っている神経系です。

 自律神経の失調というと「交感神経の過緊張」と考えられがちですが、冷え性の場合は「副交感神経の緊張」です。副交感神経が緊張すると、血圧が低下して循環が悪くなるからです。

 日中の活動中は適度に交感神経が働き、夜は副交感神経が優位になることが理想的です。

 ところが冷え性で悩んでいる方の多くは、日中の交感神経が働くべきときに、「副交感神経が緊張したまま」になっています。

 その原因は、「胃腸の不具合」にあります。リーキーガットSIBO(小腸内細菌増殖症による腸内ガス過剰)によって、常に副交感神経が緊張しているのです。

 この場合、首の胸鎖乳突筋をゆるめて、迷走神経をゆるめることが効果的です。